ジェラシー

名無しは体も心も折れてボロボロ。
それでも“生”に踏み留まって。
自由になりたいのにそれを何より己が許さない。
色んなことを言い訳にして断ち切って。
生きる為に強くなって、生きる為に人を斬って。死ぬ為に刀を振るのを戒めて。
傷だらけの体に繰り返し苦痛を与えて、耐えて、折れた心を何度も繋ぎ合わせて生き続けて。

らろたんが強い相手だと、出会った時に名無しはもう気付いているけれど。
心も自分よりずっと強い男だと、剣を交える相手として悟った時に、改めて気付いただろう。
嬉しそうに殺意の覇気をぶつけて来るらろたんが、負けても満足そうに死んで行くのを見て。
自由になった名無しの心には、ちょっとだけ嫉妬が生まれたんじゃないかなぁ。
ほんのちょっとだけ、無意識に“生”に執着していた名無しは安堵に混じって悔しいと感じたかも知れない。
…などと思ったり。
名無しが楽になって、笑う事が出来て良かったなー、とつくづく思ったり…。

本日は、独り言ぶつぶつ。

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