春うらら。
ようやく、羅狼さまがお目覚め。
雪で冷やされて、冬の間ずっと仮死状態だった羅狼さま。
冬眠中に傷も癒されたご様子。
時折、獣が襲って来るも、目を開いた形相に怯えて退却。
ご無事で何より。
自分は死んだものだと思って、生きてた事に驚いている羅狼さま。
珍しく、動揺してる姿が可愛いっ!
羅狼さまが、あの程度で死に至るなど有り得はしないじゃないですか。
でも。斬られた痛みに恍惚となさるなんて、ちょっとM? あぁ、でもそんなところも素敵です。
あ、ちなみに俺は死んじゃってますから。
首の後ろに、剣が刺さっちゃって。喉元貫いてるんですよね。
左手曲がってるし、内臓ぐっちゃぐっちゃだし。我ながら見事な死にっぷり。
これで生きてりゃ人間終わってますから。
俺、羅狼さまみたいに無駄にHPありませんから。
でもね。俺、死んでますけど、化けて出てるんです。
びっくりしたー?
あ、羅狼さま。思いっきり退いてますね。……意外と、ホラー系苦手だったりするとか?
可愛い~っ!
実は死ぬ数日前に、白鸞さまにお薬貰ってたんですよ。
若い身で生命を絶たれる事があれば、ぴちぴちした生命の残力を薬で補って霊体になれる
秘薬だとか言うんです、あの爺ぃ。
自分にはもう用がないから、俺にくれてやるって…。それって実験?
俺のぴちぴちした身体で新薬の実験?
眉唾でしたけどね。ま、長いものには巻かれろって言うか、半信半疑で飲んだんですけど。
羅狼さま、俺の姿、ちゃんと見えてるんですよねー。
声もちゃんと聞こえてるんですよねー。
嬉しいっ!
俺、どうやら本当に霊体になっちゃったみたい。
あの爺ぃ。死ぬ間際に良い仕事しましたよね。長いものには巻かれて正解でした。
こうして羅狼さまのお側に居られるなんて。
うーん…。
実体が失いから、触ること出来ないんですけど、お話出来るだけでも風午は幸せです。
あ、ちょっと。なんで逃げるんですか? 羅狼さま。
え? 首に剣が刺さったままでキモい? 左手だらんとしててキモい?
羅狼さまの、目を見開いた仮死姿も結構キモかったですってば。
幸いにして、ほら…。
俺の顔はキレイなままでしょ? 木卯なんて、顔グチャグチャなんですから。気の毒に。
羅狼さま!
逃げないで下さいよ。 逃げると、……呪いますよ?
あれ? 羅狼さま。
なんだか前より覇気が薄れてますけど、まだ本調子じゃないんですか?
随分と震えてらっしゃいますね。寒いんですか? もう春ですよ?
俺、ずっとお傍に居ますから。安心してお身体を癒して下さいねー。
とりあえず、この国に居ても仕方ないし。
明に戻ったら、羅狼さまの対場は相当ヤバいだろうし。
何処か異国にでも行くのが最良ですかねー。
…それって。羅狼さまと二人きりで、異国へ逃避行?
えぇ~!
ちょっと大胆! それってば風午、大胆じゃーん!! えへへ~。
でも、ちょっとくらい大胆なくらいの方が羅狼さまも……。
ドキドキ。
風午と羅狼さまとのラブラブ日記。
今回はこれくらいにして、次回に続く。
ん? これって、自動書記?
Cut / へのいの平 さま♪
さんきゅう!
モロコシでも、化けて出るのは日本使用?(笑)
カワイイ2人で嬉しい♪
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